近況

お見舞い申し上げます

大阪の台風の映像を見て縮み上がっておりましたが、今度は北海道で大地震が起き、被害の状況が明らかになるにつれ、ぞわぞわして落ち着きません。
災害に遭われたみなさまに心からお見舞い申し上げます。

みなさんも同じだと思いますが、東日本大震災が起きた時のことを思いだしますね。
被災から2〜3日は、何かしなきゃ!まだできる!もっとできる!とランナーズハイならぬ震災ハイ?のような状況で、ろくに寝なくても頑張れたのに…。1〜2週間後には気が抜けて、急に焦燥感が訪れたり。

必要な支援は随時変わってくると思います。離れて暮らす私達にこれから何ができるか、寄り添って考え、行動していきたいと思います。

さいごに、2年前の投稿をシェアします。
(こんな風に簡単に振り返る事ができるなんて、、、SNSってすごいよね。笑)

*** 思い出のパン *** 2016年3月11日

今日で震災から丸5年ですねー。私はこのパンを見ると必ず思い出す事があります。

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地震発生時 店を離れていた私。翌日の朝、状況を確認するため店へ向かう。電気がつかない建物内は暗く、壁にはあちこちにヒビ、穴が…。壊れた壁の破片が売り場にも散乱していた。青果の作業台にはカットされたパイナップルがそのまま置いてあった。地震発生後、慌てて店を閉めたんだなーという事が分かった。隣のフロアにいた魚屋さんも冷蔵庫を開けて落胆の声をあげている。「今日は一日片付けだなー、店開けらんないや…」そう誰かが言った。

ふと出入口を見た時、私と同世代くらいの女性が中を覗いていた。目が合った時いつも買い物に来てくれているお客様だと気付いた。「すみません、何か食べるもの買えますか…?」

聞けば、昨晩は長町小学校へ避難していてなにも食べていないとの事。「もちろんです!どうぞ 」と散らかる店内に招き入れ、レジ前の菓子パンをすすめた。「あーうれしいです、これにします」とブルーベリーのパンをひとつだけ手にとったので「え!もっと沢山買っていいんですよ〜」と声をかける。女性は「いえ。お腹をすかせている方が私以外にも沢山いるので…。みなさんの分が無くなってしまうと困りますから」と微笑んで帰っていった。

正直ビックリした。
わたしは震災当日の夜、冷凍うどんと残りものの野菜を石油ストーブにかけ、焼うどんを作って食べていたから。なんとかなるもんだね〜なんて話しながら完食した。不安も感じていなかった。

そうかー、お腹を空かせている人が沢山いるんだ。明日もなにが食べれるかわからず、不安に思ってる人が沢山いるんだなーーー。
その時ビリビリと「いま私は非常事態の中にいる」と感じた。こんな時こそ1人でも多くの方に食べものを届けなきゃ!今日店を開けなくて、いつ開けるんだっ!使命が与えられたようで嬉しかった。

片付けをはじめていたみんなをたきつけて、開店準備をはじめた。散らかっていて危ない通路は塞いで、少ない売り場に加熱しなくても食べれる物を並べた。店内はすぐに多くの方で溢れ返りパニックになった。電気がないため、値段は頭で覚えて電卓で会計をする。電話も繋がらないからこの日居たスタッフもごく僅か。全員で電卓をたたいて1000人のお客様を見送った。店内に入るまで1時間、会計に並んで1時間弱。みなさんに申し訳なくて頭を下げっぱなしだった私たちに「あなたもお家の片づけなど心配事があるでしょう、そんな中お店を開けてくれてありがとう!」と何人にも声をかけていただいた。常連さんの顔を見るたび安堵して「大丈夫でしたか?よかった〜!」と手を握りあった。

あの日以来、私たちは通常営業を続けています。本当にみなさんの応援と励ましがあってこそです。感謝しています

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1人にひとつ、3.11エピソードがあると思います。みなさんは震災の時何を食べて過ごしましたかー?わたしは今日、思い出の焼うどんを食べて、祈りの1日にしようと考えています。(美由紀)画像に含まれている可能性があるもの:食べ物、室内